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活用事例: 田園調布学園 高等部 『物理innovation』

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高校一年生の土曜プログラムにおいてMESHを活用し、年間の授業設計・実践をされた田園調布学園の入先生に、授業設計の背景やどのような授業を展開されたのかを伺いました。

  • 先生: 田園調布学園 入 英樹氏
  • 生徒: 高校1年生 希望者34名(4人1グループ学習)
  • 場所: 田園調布学園 高等部
  • 実施時間: 前期3回、後期3回(各150分)

 

今回の授業を実施した背景は?

 課題発見、課題解決を体験しながら学べる授業を想定していて、考えたプランを発表するだけでなく、実際に形にできる、ものづくりをテーマにすることに決めました。MESHは、プログラミングの基礎知識がなくてもIoTの仕組みをデザインすることができるため、課題解決のアイディアを技術によりあきらめることなく、試してみることができるところが魅力的だと感じ、採用しました。


授業テーマはどのように決めましたか?

 IoTをテーマに選んだのは、スマートスピーカーなど、IoTの仕組みが生徒達の生活にすでに入り始めているとともに、これからますます身近な存在になっていくからです。IoTの仕組みを知れば、便利に使いこなすことはもちろん、自分で仕組みをつくれるかもしれないという、興味がわくのではないかと思いました。
 課題発見、解決のテーマは、防災・防犯、学校生活、家事の中から選ぶ形にしました。生徒や家族にとって身近に感じられるテーマのほうが、課題を発見しやすいと考えました。


この授業のねらい、目標は?

 ①IoTの仕組みを学ぶとともに、自分も世の中を変えられるという感覚を持つ
 ②自分達で課題を設定し、解決のためのアイディアを出せるようになる
 ③FABの技術を学び、アイディアを自分の手で試作できるようになる

 前期は①と②に取り組み、後期は前期を振り返りながら主に③に取り組みました。


MESHはどのように活用しましたか?

 前期はMESHを使った製品開発をし、ダンボールなどを使って製品を試作しました。後期は、3DCADを使って製品の設計を行い、3Dプリンタで出力しました。前期の課題を継続するか、新たな課題に取り組むかは自由としました。10グループ中7グループがMESHを製品に組み込んだ製品を作りました。


用意した機材

使用機材素材

MESH

  • アドバンスセット 10セット

MESH以外

  • iPad 10台
  • 小型モーター 10個
  • 3Dプリンタ 2台

 

年間授業計画

                    前期

第一回

  • 導入レクチャー
  • MESH操作方法を学ぶ(基本的な使い方)
  • 防災、学校生活、家事など、IoTで解決したい課題を検討する

第二回

  • MESH操作方法を学ぶ(GPIOブロックを利用し、モーターを回す方法を学ぶ)
  • 課題と解決アイディアについて言葉でまとめる
  • MESHを使った製品イメージをストーリーとして描く
  • 各チームの中間発表
  • 試作開始

第三回

  • 試作仕上げ
  • 各チームの発表
  • ファブラボ関内ディレクターによるレクチャー

                    後期

第四回

  • 前期の振り返りと、デザインについてのレクチャー
  • 3Dプリンタについてレクチャー
  • Tinkercadの機能を学ぶ
  • 後期に何をつくるか、グループで話し合う

第五回

  • 後期の課題をグループで決定する
  • Tinkercadで各自デザインする
  • グループ内でデザインを見せ合う
  • グループでデザインを一つに絞ってブラッシュアップする
  • CADデータを仕上げ、提出

第六回

  • 試作仕上げ
  • プレゼンテーションの準備(ドキュメントまとめ)
  • 各チームの発表
  • ゲストによる講評、コメント



どんなことを工夫しましたか?

 基本的な機能をレクチャーした後は特に制限せず、生徒が使ってみたい機能を使うようにしました。録音機能やGmailについても、早い段階から使いこなしていました。グループ間でのブロックの貸し借りも自由にしました。LEDブロックを多く使って色分け表示に使っているグループもありました。
 また、MESHブロックには無い機能も、ブロックの機能を転用して実現できないか考えるように促しました。例えば、ゴミを捨てたことがわかるよう、重さのセンサーを使いたかった生徒たちは、明るさセンサーで代用していました。人感センサーと温度湿度センサーを組み合わせ「湿度が上がる」かつ「人がいない」などの条件を設定したグループもありました。


今回授業でMESHを使用された感想を教えてください

 本校の「探究」活動の講座の一つに、この「物理innovation」があります。田園調布学園の探究の目的は、
 ・体験、日々の生活の中から課題を見つける 
 ・課題解決に向けて、他者と協同・共創し、広い視野を持って主体的に行動する
 ・成果を実際の体験・生活に活かし、よりよい社会の実現へ努める
であり、下の図のようにスパイラルアップしていくことを目標にしています。

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 今回、身近な課題解決の手段としてMESHと関わり、「MESHがあれば多くの課題を解決できるのだ!」ということを生徒が体感したことが一番良かったと思っています。iPadとの連携ができ、幅広く活用できることも魅力でした。また、MESHというセンサーを用いながらIoTの仕組みを学べた(講師は私学妙案研究所の清水氏へ依頼)ことも良かったと思います。
 そもそも、中高生は「難しそう」と思うものを懸念し避ける傾向がありますが、MESHの持ちやすくてカラフルな外形も、生徒から好かれた要因かもしれません。今後は、MESHから得られたデータを活用していくことにも力を入れたいと思います。


 グループ作品「先生お助けロボット」

 来訪者用の受付をスムーズにし、先生たちの仕事を軽減しようと課題を設定。ボタン・人感・LEDのブロックを使用し仕組みを考えた。
発表資料はこちら

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 グループ作品「赤ちゃんぐずり防止装置」「熱中症予防 扇風機」

 赤ちゃんが泣きだしたときに、お母さんの代わりにあやす装置を考えた。またベビーカーにのっている赤ちゃんは地面が近く、熱中症予防になる扇風機の装置を考えた。
発表資料はこちら

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グループ作品「テレビがやめられない小学生のための装置」「朝快適に起きるために」

 家で一人でいる小学生がテレビをやめられないという課題を解決するための装置。社会人向けには朝快適に起きられるような装置を考えた。
発表資料はこちら

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生徒感想抜粋

・MESHを使って生活を便利にしていくことができて楽しかった。普段自分が当たり前のように使っているものの中にもたくさんのセンサーが使われていることが分かった。
・日常の中にあると便利だと感じるものは、意外とMESHがあれば大体のものは自分で作ることができる。
・問題に対しての解決策は実現不可能だと決めつけず、思いつくだけ考えてみることが大事なのだと思った。
・普段面倒だと感じることを受け入れているせいか、日常生活の中で不満やストレスのあることに対して、便利になるように考えるのが難しかった。
・身の回りの課題を解決するのが面白かった。


関連リンク:

教育活用 | MESH:小さな便利を形にできる、ブロック形状の電子ブロック|ソニー

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