小学校 算数「折れ線グラフ~気温と太陽のかげの長さをグラフに表そう~」

4年生 算数「折れ線グラフ」気温と太陽のかげの長さをグラフに表そう

千葉大学をはじめ周辺地域の人々と連携をしながら、さまざまな教科でのプログラミング授業を実践されている千葉大学教育学部附属小学校。
ICTの活用をはじめ、子どもたちの情報活用能力の育成に向けた活動は、全国各地でも発信されるなど、積極的に行われています。
今回は、学内でMESHを活用いただいたプログラミング授業の中から
4年生の理科で実践された「折れ線グラフ」という授業をご紹介いたします。

「気温×かげの長さ」のグラフをデジタルで作成

平成29年告示の新学習指導要領から、複数系列のグラフや組み合わせたグラフを取り扱う。MESHを使って収集したデータ(気温・太陽のかげの長さ)を、表計算シートへ反映することで、折れ線グラフを瞬時に分析・処理・加工することが可能となる。
自分がプログラミングしたデータを活用することによって、児童は意欲的に複数系列のグラフの変化の特徴を読み取ることが期待できるだろう。なお、理科とのカリキュラム・マネジメントにより、MESHを使ったデータの取得・実験方法についても関連して学習することが可能となる。
 
先生  :千葉大学教育学部附属小学校 小池先生
児童  :4年3組
単元  :「折れ線グラフ」
実施時間:45分×6回(本時は第6時限目)
 

本授業の実践ガイド(PDF)

以下のご利用条件を確認してからダウンロードしてください。

準備物

MESHブロック、タブレット端末
3~4名のグループごとにMESHブロックとタブレット端末を1セット用意。
PCと表計算ソフト(Excel)
太陽のかげの長さを測るキット
(短く切った割りばし・粘土・測定シート) 1cmきざみにコンパスで半円を描いた測定シート。円の中心に粘土で短く切った割りばしを立てる。
気温と影の長さのデータ(表計算シート)
MESH で取得したデータを児童がグラフ化しやすいように事前に加工して用意。
 

授業の流れ(第9時)

事前 気温の測定のプログラムを考える

理科「一日の気温と天気の変化」と関連させ、事前に気温の測定のプログラムを考える活動を行う。本授業までに、MESHの温度・湿度ブロックで30分ごとの気温の変化を測定して、Googleスプレッドシートへデータを転送しておく。
このデータを本授業で児童へ共有する準備をしておく。
(本実践では、校内ネットワークでExcelファイルとしてあらかじめ保存した。)
 

1.MESH で取得したデータを確認する

教師は取得した気温のデータのみを表のまま掲示する。
クラス全員で取得した気温のデータを参照し、グラフの構成要素となる日付と温度の確認を全員で行う。温度の変化を示す適切なグラフとして、「折れ線グラフを使えば変化がわかりやすい」ということを確認する。
 

2.折れ線グラフをつくり、気づいたことを書く

配布されたPCを使い、共有ネットワーク上のExcelファイルを開く。
教師による折れ線グラフの作成方法の演示を受けながら、実際にグラフを作成していく。グラフの軸の最大値・最小値などの設定変更をしながら、画面に表示されたグラフの見え方の変化について気づいたことをノートに書きとめる。
 

3.複数系列のグラフを作成し、気づいたことを発表する

グラフの作成に慣れてきたところで、教師から、かげの長さのデータが別シートにある
ことが伝えられる。教師による複数系列のグラフの作成方法の演示を受けながら、
作成したグラフと気づいたことを発表し合う。

レシピ例

理科「一日の気温と天気の変化」で制作したレシピ

30分毎に温度ブロックで測定した気温を自動的にExcelへ記録し、
タブレット端末のカメラを使って自動撮影する。
 

本時で制作したグラフ

計測したデータを使って、気温の変化を表したグラフ
気温の最大値と最小値の範囲を狭くして、グラフの曲線を見やすく工夫した。
 
気温の変化と影の長さを比較したグラフ
気温の変化に加え、影の長さとの関係性を見やすく工夫した。
 
 
本事例につきましては、『MESHではじめるプログラミング教育 実践DVDブック 小学校編』にて映像とテキストを詳しく紹介しています。ぜひご活用ください。