小学校 総合的な学習の時間「わたしたちの手で、コロナ禍の生活を明るくしよう」

大田区立赤松小学校では、小学校6年の総合的な学習の時間にて「わたしたちの手で、コロナ禍の生活を明るくしよう」とういう授業を実施。MESHを活用し、授業実践をされた益子先生に、授業実施の背景やどのように授業を展開されたのかを伺いました。
  • 学校名 :東京都 大田区立赤松小学校
  • ご担当先生 :益子 雄太 先生
  • 児童数 :39人学級(3人1グループ学習)
  • 実施時間 :本時45分×9回

本実践事例の指導案PDF

本授業の指導案を公開しております。こちらからダウンロードしてご覧ください。

オンラインセミナー開催のご案内

2022年1月26日(水)に、オンラインセミナーを開催いたします。
実際に益子 雄太先生にご参加いただき、本実践事例のご紹介とともに、授業のポイントや苦労された場面、MESH活用のメリットなどを対談形式でお届けします。ぜひご参加ください。
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今回の授業を実施した背景は?

本校は現在、校舎改築工事中のため仮設校舎で過ごしており、校庭も使えません。限られた空間で過ごさなければならない上に、コロナ禍の影響で、新しい生活様式も守らなければならないのです。
そこでこの苦しい状況を逆手に取り、この学校生活を自分たちの手で変えることを目標にした授業ができたら、きっと強い目的意識をもって学習に取り組めると考えました。

本授業のねらい、目標は?

目指した授業は、『自分たちのアイデアを、MESHを活用してどのように具現化するかを考える授業』です。
本授業では、MESHを活用して学校生活を「安全・安心・楽しく」するアイデアを考えます。異学年交流も制限されている中、6年生にとってはこの取り組みが自分だけでなく下級生や学校全体のためになるということで、より意欲的に学習に取り組むことにつながると考えました。作品は、「コロナに負けるな!赤松発明コンテスト」で発表し、その中で校長先生が最優秀作品に選んだ作品は、放送朝会で全校に紹介し、実際に校内に設置する期間を設けることにしました。

MESHを利用したことでこれまでの授業と変わったところ

「自分で課題を見つけ、解決する方法を考え、試行と修正を繰り返して成功を目指す。」
課題もその解決法も無数にあるため、この授業では子どもたちの発想がとても重要でした。教師はなるべく答えを教えず、子どもたちに考えさせることを大切にしました。子どもたちは、グループで校内を歩き回り、必要な道具を探し、トライ&エラーを繰り返しました。一人ひとりが考えて、主体的に活動していました。
MESHは子どもたちの発想を実現するツールとして非常に優れていると思います。自分たちの生活に直結した学習課題でMESHを利用したことで、一人ひとりが必要感を持って学習に取り組み、これまでにはないくらい自由に発想を広げて形にすることを体験できました。

子どもたちの感想

  • MESHを使えば、困っていることなどを解決でき、それを自分たちの手で作れることにおどろきました。
  • 色々な問題をMESHで解決できる案が思いついたので、次回の授業が楽しみです。
  • プログラミングを使えば、生活に役立つものがたくさんできると知ったので、これからの生活にも役立ててみようと思った。
  • 楽しかった。MESHを上手に使えてうれしかった。
  • 成功したら、もっといい作品を作りたいという気持ちになった。
  • 工夫すればするほどいいものが作れることが分かった。
  • 何度もレシピを変えたりして、自分の理想の装置にした。
  • 大変なこともあったけど、3人で協力して楽しく作ることができて、達成感を感じた。
  • 扇風機の仕組みが知れてうれしかったです。この経験を色々なことに活かしたいです。

今回授業でMESHを使用した感想

とにかく、子どもたちが楽しんで活動していたのが印象的でした。プログラミングの楽しさはもちろんですが、MESHをどのように活用しようかを考えたり、発想したりするのがとても楽しそうでした。校内で課題を見つけ、それを自分たちの発想次第で解決する装置を作ることができ、それがコロナ禍に人の役に立つ。とても楽しく充実した活動だったと思います。また、作品のモーターの動力が足りなければ誰かのアドバイスで電池を直列につないだり、MESHを固定する台がなければ図工室で木の切れ端をもらって台を作ったりと、教科横断的な学習の側面も見えました。これができたのはMESHだからです。これからも子どもたちが創意工夫をできる学習課題を考えていきたいと思います。